by 渡部元吾

枕の高さの間違った選び方は、快眠の天敵です!理想の睡眠環境を手に入れるには?

理想の睡眠環境を手に入れる方法

ぐっすり眠って充実した毎日を送るためには、あなたの体型に合った寝具を使うことが重要です。
特に枕は寝ている間、重く最も大切な頭や細く繊細な首を支えてくれる寝具です。体型に合わない枕を使い続けると頚椎(けいつい)に負荷がかかり、頭痛・肩こり・首こり・寝違えなどを起こしかねません!
しかし、
「どれぐらいの高さの枕が私にぴったりなのかさっぱり分からない。」
と、ほとんどのお客様が悩んでいらっしゃいます。

私たちの体に良い理想の枕とは一体どのような枕でしょうか?
どれぐらいの高さの枕があなたの体にぴったりなのでしょう?

今回は、枕の必要性や理想の枕の選び方についてご紹介します。

なぜ枕が必要なのか?

それはまず、人の体の背骨のつくりに関係があります。

背骨のつくり

背骨は椎骨(ついこつ)という高さ2〜5cmの平べったい円柱状の骨が、骨盤の上に24個積み重なってできています。
 
首のところにある7個を頚椎(けいつい)、それに続き肋骨と一体化している12個を胸椎(きょうつい)、そして腰の部分にある最後の5個を腰椎(ようつい)といいます。
 
腰椎に続いて左右の骨盤に挟まれた逆三角形の形をした仙骨(せんこつ)があり、その仙骨にはシッポが退化したものだといわれる尾骨(びこつ)がついています。
 
体の横から見ると、私たちの背骨は首の部分では前方に、背中の部分では後方に、腰のところではまた前方に凸型のカーブを描いています。
全体的にS字型を描き、それがスプリングのように作用して運動の衝撃や体の重みを吸収し分散しています。
人の体は一直線に整ったものではないのです。
 

枕の役割とは

頭と首の後ろのすき間を埋める

背骨がカーブを描いているため、背中を壁に当てて立った時、頭の後と首の後にはすき間ができます。
同様に、人の体は寝ている時もこのS字曲線を描く必要があり、頭と首の後ろにすき間ができます。このすき間を埋めるために枕が必要なのです。
 
枕の役割は、背中や肩、首筋と敷き寝具のすき間を埋めて頭の高さを保持し、正しいS字カーブを描く頭部・胸部(上半身)の寝姿勢を保つことです。
正しく上半身を保持すると首、肩、背中に無駄な負荷がかかることなく、リラックスした状態で私たちは眠ることができるのです。
 

気道と血流の確保

 
更に、正しい上半身の保持の最も重要な効果は、鼻や口から吸いこんだ空気を肺に送る気道の確保と心臓から脳に血液を潤沢に送ることです。

私たちの首(頚椎:けいつい)は、命に関わる生命線であり人体の最大の弱点です。
首には気道、頸動脈(けいどうみゃく)、椎骨動脈(ついこつどうみゃく)、リンパ管、神経など重要な器官が存在します。
睡眠中も人の脳は活発に活動しており、そのエネルギー源は脳の細胞の末端まで潤沢に送り届けられる血液です。
正しく頚椎を保持することは命にかかわる重大事項なのです。

気道や血流を阻害された状態は、首筋に痛みを感じる、痺れる等の感覚となって現れます。
この状態が毎晩、長年続くと、脳疾患や生活習慣病の遠因になってしまうのです。決してこの状態を放置してはいけません。

正しく上半身の寝姿勢を保持すること、これが枕の役割なのです。
そして、枕は必ずオーダーメイド枕でなくてはなりません。

オーダーメイド枕の必要性

 
肥満型、痩せ型など体型の違いだけでなく後頭部の形も絶壁な人、丸みのある人色々です。また、頚椎のくぼみも浅い人、深い人様々です。
つまり、敷寝具と頭部・頚部の間にできる隙間は人により異なるため、高さが細かく調整できるオーダーメイド枕が必要になるのです。
 
そして、枕の高さを体に負荷がかからないように高さ調整することが重要です。
 

オーダーメイド枕の高さ調整について

まず、理想的な正しい寝姿勢が保てるように調整しましょう。

背骨のつくり

理想的な寝姿勢とは

耳・肩・骨盤・膝・くるぶしが一直線に整った正しい理想的な立ち姿、これが一番体に良い姿勢です。
背中を丸めたり、腰や膝を曲げたりした方が楽だと感じる方が多いと思います。それは、筋肉を使わなくていいからです。
 
しかし、悪い姿勢をとっている間は骨格や筋肉、関節などに無駄な負荷がかかり、この負荷が疲労貯金として体にたまり続けます。
いずれは腰痛・肩こり・神経痛・関節痛などを引き起こすようになるため、普段から姿勢に気をつけることは本当に重要です。
 
そして、私たちが寝る時に一番体に負荷がかからない寝姿勢も、ほぼ理想的な立ち姿と同じ姿勢になります。
 
(そのため、後述の人の立ち姿をコンピューターで測定後高さ調整するオーダーメイド枕がたくさん販売されているのです。)
 
次に、寝返りが打ちやすい枕であることが重要です。
理想的な立ち姿

人はなぜ寝返りを打つのか?

背骨の歪みを矯正

 
人の背骨は、体を曲げる、ねじる、重い物を持つなど様々な体の動きの要になる骨格です。
立っているだけで背骨には体重の6割の重さがかかり、腰骨や骨盤には大きな負担となっています。
また、デスクワークで前かがみの姿勢を長時間続けるなど、現代人は腰痛や肩こり、首こりを起こしやすい生活を送っています。
 
そのため、日中の活動により背骨全体に大きなストレスがかかり、大なり小なり背骨には歪みが生じています。
私たちはこのストレスを解消するため睡眠中に自ら寝返りを打ち、背骨をねじって歪みを矯正しているのです。
 

褥瘡(床ずれ)を予防

 
また、寝返りを打たないと敷寝具に接している皮膚や筋肉には圧力がかかり続け、血行不良が起こります。寝たきりの方などは、この血行不良による褥瘡の発症が介護上の大きな問題となるのです。
寝返りは圧力がかかる体の部位を変えて、皮膚の血行不良を防いでいます。
→【床ずれ対策】に関するブログはこちら
 

寝床内気候の調整

 
更に、私たちは無意識に寝返りを打って寝具内の空気を動かしています。布団の中の湿気を放出したり、布団の外の空気を取り込んだりして温度や湿度(寝床内気候)を調整しているのです。

寝返りは背骨の歪みを矯正し、体の血行不良を防ぎ、寝床内気候を調整しています。私たちにとって、必要不可欠なとても大事なものなのです。

(そのため、後述の寝返りが打ちやすい平らな枕を整形外科医がテレビ番組でよく紹介しています。)

四国松山 蒲団屋が問題ありと感じる枕2選

人の立ち姿をコンピューターで測定し作る枕

大手の寝具メーカーさんのオーダーメイド枕の高さ調整方法は、人の立ち姿を機械で測定し、寝た時もその立ち姿になるように調整するようです。
最も体が負担を感じない楽な姿勢は、くつろいで立っている時の姿勢で背骨が緩やかなカーブを描いている状態を指します。そのため一般的なオーダーメイド枕は、 その人が立った状態とほぼ同じ姿勢になるように調整してしまうのです。しかし、この調整には問題があります。
  • 立位時と横臥時の背骨S字カーブは違います。

    一般的に、体を鍛え上げたアスリートや、筋トレ・ストレッチを欠かさないモデル、俳優など以外は正しい理想的な立ち姿ではありません。私たちの立ち姿はほとんどの人が、猫背である、お腹が出ている、腰が曲がっている状態です。

    正しく立っている時の背骨のS字カーブは緩やかなものですが、姿勢の悪い私たちの背骨は急なS字カーブを描いています。
    しかし、寝姿勢時のS字カーブは異なります。地球の重力から解放され自分の体重からも解放されるため、筋肉の少ない私たちでも正しく美しい立ち姿、緩やかな背骨のS字カーブを描くことができるのです。

    モデルやアスリートのような体を手に入れるのは一般人にはなかなか難しいものですが、寝ている時だけは誰でも美しい立ち姿を作ることができるのです。
    オーダーメイド枕の高さは悪い姿勢の立ち姿に合わせるのではなく正しい理想的な立ち姿になるよう調整すべきなのです。

  • 人の体は一晩中寝ることにより硬くなります。

    1日のほぼ三分の一の時間、あまり体を動かさないのですから当たり前ですね。
    手足の骨折などでギブスを使った方は装具を外した後、手足がピクリとも動かない経験をしてよくお分かりと思います。

    悪い立ち姿を測定後枕を調整して、その悪い寝姿勢のままに体を固めてしまうのではなく、正しい理想的な寝姿勢になるように枕を調整しましょう。
    すると、朝起きてからの活動と共に体が柔らかくなるのも早く、負荷を感じることなく深い睡眠を取ることができます。そして、深睡眠が心身の不調の改善に大きな効果をもたらすのです。

全体が平らになった枕

女性整形外科医が平らな枕は寝返りを妨げないと言って、平らな枕を勧めています。時にはバスマットとバスタオルを組み合わせた、硬く、寝返りによりズレが生じる枕を紹介しています。しかし、この枕にも問題があります。
 
  • 仰向け寝と横向き寝、両方に対応できなければなりません。

    人間が仰向けに寝た時と横向きに寝た時の体の厚みは、小柄な方でも肩幅があるため大きく変わります。
    全体が平らな枕の場合、

    *仰向け寝に高さを合わせると、横を向いて寝る時は低すぎて肩に大きな負荷がかかり痛みしびれが生じます。

    *横向き寝に高さを合わせると、仰向け寝の時に枕が高すぎて顎が詰まり気道を圧迫、いびきや睡眠時の無呼吸の発症へと繋がります。

    寝返りを打つ体力・筋力のない高齢者や体調不良の方、医学的に横寝をする必要のある方以外は、全体が平らな枕はお勧めできません

  • マットとタオルの枕は硬すぎます。

    首は人の体の中の弱点です。
    頭と体を繋ぐ頸動脈・神経・リンパ腺などが、皮膚表面近くを通る重要な部位です。重要でありながら細く繊細で、痛めやすく傷つきやすい部分です。

    枕の高さが体に合っていたとしても、硬い枕は頸動脈・神経・リンパ腺に負荷をかけこれらの働きを阻害します。
    首に優しくフィットする素材の枕を、必ずご使用ください。

蒲団屋一押しのオーダーメイド枕

蒲団屋オリジナルオーダーメイド4部屋枕は、お客さまの立ち姿に合わせる間違った高さ調整ではなく、お客さまが今お使いの敷寝具の硬さや、体型に合わせて正しく理想的な寝姿勢になるように調整します。
  • 枕中央部は、仰向けに寝ていただいて適正な頭の位置と顎の角度になるように調整します。
  • 両横は、寝返りが打ちやすく肩に負担のない程度に中央部よりも若干高めに調整します。
松山 蒲団屋にぜひ一度ご来店いただいて、オーダーメイド4部屋枕の試し寝をしてください。首、肩に感じる負担のなさや寝返りの打ちやすさに驚かれることと思います。
 
 

まとめ

頭をのせた時に顎が上がってしまう枕、逆に顎が下がりすぎる枕はあなたの体型に合っていないため見直しましょう。
合わない枕を使い続けると、首や肩の筋肉が緊張して凝るだけでなく、頭と体を繋いでいる動脈・神経・リンパの働きが悪くなり、全身に悪い影響が及びます。
  • 寝返りの回数が多い
  • いびきをかく
  • 枕をはずしてしまう
  • 顔がむくむ
  • 口呼吸になる
  • 首にシワが増えた

などに心当たりのある方は、枕が合っていない可能性があります。ぜひお気軽に松山 蒲団屋にご相談ください。
蒲団屋は、あなたが質の高い睡眠を手に入れて活力溢れる日々を過ごされることをいつも願っています。そのお手伝いができるよう日々努力を重ねています。
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蒲団屋オリジナル オーダーメイド4部屋枕

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