寝苦しい夜の強い味方、私達が選ぶ冷たさを感じる敷きパッドとは

夏場にデパートやスーパーの寝具売場に足を運ぶと、色々な種類の接触冷感敷きパッドが並んでいます。
寝具売場でこれらの商品に直接触ってみると、確かにヒヤリとし、とても気持ちが良さそうで朝までぐっすり眠れそうです。

毎晩暑くて寝苦しい思いをしていると、ついつい購入したくなりますが、本当に役に立つのでしょうか?睡眠の質を上げる効果があるのでしょうか?

接触冷感のしくみ

冬物のウールのコートには裏地が付いています。
裏地はもちろんセーターなどで着ぶくれしていても、楽にコートを着たり脱いだりできるように滑りを良くしたり、コートの型崩れを防いだりするために付いています。

綿・麻・ウールなどの天然繊維は糸が太く摩擦抵抗が大きいため滑りが悪く、絹は薄くて滑りは良いのですが、強度に問題があって破れやすく高価な繊維であるため、薄くて、軽くて、丈夫で、安価な化学繊維が裏地に使用されています。

とても便利な化学繊維の裏地なのですが、真冬にコートを着る時に肌が直接裏地に触れてしまって、ヒヤッとしてびっくりしたことはありませんか?
そうです、化学繊維はほとんど触るとヒヤリとする接触冷感繊維なのです。
この接触冷感繊維を表生地に使用した敷きパッドが、接触冷感敷きパッドです。

化学繊維のレーヨンやポリエチレン、天然繊維の麻などが接触冷感度の高い素材です。
繊維の中に水分が多く含まれていて、熱伝導率が高い(熱を伝えやすい)ことや、触った時に少し硬く感じる(シャリ感がある)ことなどが、接触冷感性能を高くしています。
ポリエステル繊維の表面に加工を施して親水性を持たせた素材や、熱を伝えやすい特殊な化学繊維など、様々な接触冷感繊維が商品化されています。

 乾いた布巾で熱い鍋を持って運んでも平気ですが、濡れた布巾を用いるとあっという間に鍋の熱が手に伝わって危険ですね。水分量と熱伝導率は大きく関係しているのです。

Q-max 値とは

寝具売場に並ぶ様々な接触冷感敷きパッドにはQ-max 値が表示されています。
生地に触れた時に冷たく感じるのは、肌から生地へ熱が移動するためです。
この瞬間的な熱の移動量を接触冷湿感評価値 Q-max( W/cm²)で示したもので、数値が高いほど「冷たい」と評価することができます。

測定方法

  1. 室温20℃の測定環境下で調湿した生地を平坦な断熱材の上に置きます。
  2. センサー付きの40℃の熱板(人の皮膚と仮定)を生地に接触させます。
  3. 接触の際に熱板が生地に奪われた熱量を計測します。

この数値が0.2W/cm²以上であることが、人が「冷たい」と感じる目安です。
一般的な接触冷感敷きパッドのQ-max 値は0.2W/cm²から0.5W/cm²になっています。
夏は蒸れて寝苦しいというご不満の多い低反発マットのQ-max 値は0.06W/cm²です。接触冷感度はほぼゼロに等しいということになります。

接触冷感の真実

接触冷感とはその言葉の通り、触った時だけ冷たく感じるという意味です。
その後はあっという間に接触している人の体と同じ温度になってしまって、すぐに冷感がなくなってしまいます。
安価な接触冷感敷きパッドは表面の冷たさがなくなった後は最悪です。
接触冷感素材は化学繊維ですから吸湿性・吸水性がありません。
そのため、発汗により肌にベタベタとくっついて蒸れ感が現れて寝苦しい夜となってしまいます。

ほとんどの接触冷感敷きパッドの裏側は、ポリエステル素材の立体ハニカム(蜂の巣のような六角形の集合体)構造になっていますが、いかんせんわずかな厚みしかありません。
蒸れ感を解消するまでには至っていないのが現状です。

温度調整素材とは

冷感に持続性を持たせたタイプの敷きパッドも販売されています。
温度調整素材を使用した敷きパッドです。
周りの温度が変化した時に、暖かくなったり冷たくなったりする素材が温度調整素材です。
パラフィンのような常温域で固体から液体へ、液体から固体へと簡単に変化する物質(相変換物質)を、繊維に固着させた素材です。
※パラフィンとは・・・和名は石蝋(せきろう)と呼ばれており、主にろうそく・クレヨン・石鹸の包み紙などに利用されます。

温度調整素材は、人の体温で温まると相変換物質が溶解して周りの熱を奪います。
人が寝返りを打って表面の温度が下がると、相変換物質が固化して熱を放出します。
このしくみによって温度調整素材が使用されている敷きパッドは、冷感が続くのです。
ただ値段はアップし、2万円前後のものが多いようです。

どんな環境でも機能する素材なのでしょうか?

接触冷感繊維、温度調整素材ともに室温が28℃以上になると素材自体の温度が上がってしまって冷感がなくなるという特徴があります。
寝具売場では快適な室温、28℃以下にコントロールされているため、触った時にひんやりと冷たく感じるのです。

四国の松山では真夏の夜の室温は約32℃、接触冷感寝具は全く機能しないのです。
接触冷感どころか素材が吸水性・吸湿性のない化学繊維ですから、真夏は特に蒸れ感が激しく非常に不快で眠れたものではありません。
接触冷感敷きパッドは、必ずエアコンを使用して室温を28度以下にすることが必須です。

話題のジェル素材の本当のこと

結論から言うと、ジェル素材の冷感敷きパッドは絶対に使用しないでください。
最初は冷たくてもジェルは体温によって暖められてしまいます。
そして、ジェルを包んでいるのはビニール素材であるため全く通気性がありません。
ジェルが暖まった後は、接触冷感繊維を使用した敷きパッドよりも強いベタベタ感・蒸れ感に悩まされることとなります。

日本の夏にはやっぱり天然素材

日本の真夏の室温は夜でも裕に28℃を超えています。
接触冷感敷きパッドは全く機能しないのです。
やはり日本の夏には綿や麻素材の天然繊維の敷きパッドをお勧めいたします。

夏は寝汗をかきます。
この大量の汗が肌に留まっているから、寝床内(布団の中)の湿度が上がって蒸れてしまうのです。
この汗がなくなると、寝床内の湿度が下がって随分と爽やかに眠ることができます。
敷きパッドが汗をしっかりと吸収できるということが夏の快眠のためにはとても大切なことなのです。

抜群の吸汗力を持っているのが天然繊維です。

特に麻素材は、天然繊維の中で最も吸汗力・接触冷感力が高くお勧めです。
そして、敷きパッドの側生地だけではなく中綿も麻100%であることが重要です。
中に入っている麻綿の量が多いほど人の体温で暖まりにくく、ひんやり感が持続します。

市販の麻の敷きパッドは中綿はポリエステル綿になっている商品が多く、麻・ポリエステル混表示の中綿も、麻はごく少量含まれているだけの場合が多いので要注意です。

麻わたがたっぷり入った本麻100%の敷きパッドで、暑い夏もひんやりと快適にお休みください。

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