カテゴリー

by 渡部元吾

足がつるのには理由がある!もっと早く◯◯すれば良かった、たった6つの対策法

睡眠中、とくに明け方に足がつって痛くて目が覚める、という経験はありませんか?
中高年の方に頻繁に起こりかなりの激痛ですので、毎晩寝るのが怖いと言う方も少なくないようです。

なぜ明け方に足がつるのでしょうか?どうすれば足がつらないのでしょうか?

足がつるとは

足がつって痛い思いをした、という方は多いと思います。
特に多いのは、ふくらはぎがつるケースです。
昔はふくらはぎを「こむら(腓)」と呼んだことから「こむら返り」とも呼ばれています。

通常、足の筋肉は自分の意思で動かしています。
この筋肉が、何らかの原因で突然収縮したまま硬直し、なかなか元に戻らなくなることがあります。
ほとんどの場合激しい痛みを伴います。
目で見てわかるほどビクビクと痙攣(けいれん)していることもあります。

つまり「足がつる」とは足の筋肉が痙攣している状態であるということです。
ほとんどの場合、痛みは一過性ですが翌日まで痛みや違和感が残ったり、さらには肉離れを起こすケースも見られます。

医学的には「筋クランプ (筋痙攣)」の一つとされ足のほか手や腹筋などにも起こります。
「足がつる」のつるを漢字で書くと「攣る」と書きます。「痙る」と書かれている場合は「ひきつる」と読みます。

明け方に足がつる理由

寝入りばなでもなく夜中でもなく、明け方に足がつる人が多いのはなぜでしょうか?
以下のような理由で明け方に足がつりやすくなります。

冷えによる血行不良

睡眠中の私たちの体は、明け方に一番体温が低くなります。
気温も午後2時頃が最高気温で、明け方午前5時頃に最低気温になります。

そして人間の体の中で一番冷えやすいのが、心臓から一番遠いになります。
足が暖かい時は血流量も多く血液がスムーズに流れていますが、足が冷えると血流量が減って酸素や栄養素が十分に足の筋肉に行き届かなくなります。

そのために足、特にふくらはぎの筋肉は不足している血液を集めるためにぎゅうっと収縮するのです。
そして、ふくらはぎの筋肉は緩むことなく緊張したままになって足がつってしまうのです。

脱水による血行不良

一旦眠りにつくと、朝まで1回も起きることなくぐっすりと眠りたいものですよね?
そのため、どうしても夜中にトイレに行くのが嫌で、寝る前にはついつい水分を控えてしまいがちです。
ただ、私たちの体はスムーズに眠りについて、内臓を休めるために深部体温を下げなければなりません。
そのために、睡眠中に必ず冬でもコップ1〜2杯の汗をかきます。

睡眠中はこの寝汗のために、スムーズに血液を運ぶという重要な働きをしてくれる水分が不足してしまいがちなのです。
寝る前に水分を控えていると体が脱水状態に陥りやすく、とくに心臓から遠い足は血行不良が起きて血液が不足してしまいます。
そうするとやはり、ふくらはぎの収縮が起こり足がつるのです。

電解質のバランスの問題

睡眠中に汗をかくと、汗と共に電解質(ミネラル)が排出されて血液中のミネラルのバランスが崩れます。
ミネラルとはナトリウム・カリウム・マグネシウム・カルシウムなどです。

ミネラルは、神経や筋肉の働きを調整する役割を持っています。
細胞内のカルシウムイオンの濃度を上げることで筋肉の収縮が起こりますし、マグネシウムには筋肉を緩める働きがあります。

私たちが一日に必要とするミネラルはいずれも少量です。
発汗や脱水・食事量など、ちょっとしたことでミネラルバランスは崩れてしまいます。
そうすると、神経や筋肉を調整する能力が下がって足がつりやすくなってしまうのです。

筋肉疲労

私たちの足は、ふくらはぎの筋肉が縮むとアキレス腱が伸びる構造になっています。

筋紡錘(きんぼうすい)や腱紡錘(けんぼうすい)が、この筋肉や腱の伸縮を感知するセンサーになっています。
このセンサーは、脳と連携して筋肉や腱の伸縮を制御していますが、日中の活動や運動により筋肉が疲労していると、このセンサーが誤作動を起こすことがあります。
これも足がつる原因の一つです。

特に、女性や高齢者は筋肉量が少ないため、少しの負荷でも筋肉疲労が起こりやすく、足が頻繁につってしまいます。

柔軟性不足

立ったまま、座ったままなどの同じ姿勢を続けていると、私たちの体の筋肉や関節はカチカチに硬くなってしまいます。
筋肉や関節が硬いと睡眠中の足の血行が悪くなりやすく、足がつる原因となります。

睡眠中に足がつった時の対策

睡眠中に足がつった時はどうすればいいのでしょうか?

一般的には足がつった時は、ふくらはぎなどのつったところの筋肉を伸ばすことで痛みが解消されます。
ですから、床に座って足をしっかり伸ばし、足の親指を手でぎゅっと内側へ倒すストレッチが効果的です。

しかし、睡眠中に足がつった場合は意識もはっきりしていませんし、あわてて体勢を変えることは血圧が急激に変化しますので危険です。
まずは睡眠姿勢のまま足に力を入れて足首をなるべく直角(90度)にしてください。
足のこわばりが治りやすい足首の角度です。
足の指にも力を入れて、なるべく自分の方へ向けて直角になるように倒してください。

足がつった状態はそれほど長くは続きません。
しばらくすると動かせるようになります。

足がつった状態から解放されても、膝を伸ばしたままでは再度足がつる危険性がありますので、必ず膝を立てて力を抜いてしばらくリラックスしましょう。
そのあと足をマッサージしたり水分をとったりしてください。

ふくらはぎの痙攣が治まったら、とにかく足が一直線に伸びた状態を避けることが重要です。

なぜ中高年に多いのか?

睡眠中の足のつり(痙攣)は、圧倒的に若い人よりも中高年の方に多く起こります。

足の筋肉は、伸縮することで血液を循環させるポンプの働きをしています。
しかし一般的に筋肉量は20代をピークとして、10才歳をとるごとに約10%ずつ減少してしまいます。
70代では若い時の約半分の筋肉量になってしまうのです。

ポンプの働きをしている足の筋肉量が少ないと、下半身は血行不良を起こしやすく、ビタミンやミネラルなどの栄養素をスムーズに運ぶことができなくなります。
日中の活動(仕事・家事・外出)による筋肉疲労も蓄積しやすいため、頻繁に足がつるようになってしまうのです。

その他、加齢による筋肉量の減少に加え、高齢者は食事の量が減って必要な栄養素が不足していたり、喉の渇きに気が付かないことによって水分が不足していたり、足の血管の動脈硬化が進んでいたりして血行不良や冷えが起こりやすくなっています。

これら様々な要因が重なって中高年の方は足がつりやすいのです。

病気が原因で足がつることがあります。
糖尿病や脊柱管狭窄症・閉塞性動脈硬化症・椎間板ヘルニア・腎臓病・脳梗塞などです。
喉の渇き、手足のしびれ、歩行障害、腰痛、むくみ、手足の麻痺、言葉のもつれなど気になる症状が見られたら早期発見早期治療に努めてください。

足の痙攣対策

睡眠中に足がつると本当に辛いものです。以下の様な事に気をつけて予防に努めましょう。

1. 足を冷やさない

寝る前にお風呂で足を十分に温めましょう。
その後、日常の活動による筋肉疲労の蓄積を解消するために、ふくらはぎをマッサージ、ストレッチすることで冷え対策になります。

さらに就寝中に足が冷えないようにレッグウォーマーを履いて寝ましょう。
ピッタリとした靴下は、足を締め付けて血流を妨げる危険性がありますので避けてください。

レッグウォーマーは必ず綿・絹・ウールなどの天然素材のものをご使用ください。
化学繊維は通気性不足のため蒸れて睡眠の妨げとなります。
それでも足が冷える方は冬は湯たんぽがお薦めです。

寝苦しい夏場は、ついつい足を無防備に投げ出したまま眠ってしまいがちです。
しかし真夏でも、明け方はかなり気温が下がって足も冷えてつりやすくなってしまいます。
必ず足だけは夏布団をかけたり、ゆったりとしたレッグウォーマー・靴下などを利用して保温に努めてください。

2. 睡眠中に水分不足にならないために

夕食時や入浴の前後、寝る前など意識して水分をとってください。
就寝中の熱中症対策にもなります。
寝る前は水分をとりたくないという方も、コップ半分でも効果がありますので出来るだけ飲んでください。
足の痙攣予防に有効です。

3. 食事を見直しましょう

筋肉の伸縮に関係が深いミネラルはカルシウムとマグネシウムです。
カルシウムは乳製品や小魚類に、マグネシウムは大豆食品(豆腐・納豆)などに多く含まれています。
その他のミネラルは海藻類や緑黄色野菜・アーモンドなどに含まれています。

若い女性の方、スタイルを気にしてダイエットしていませんか?
中高年の方、いつのまにか食が細くなっていませんか?

ミネラルやその他の栄養素が不足しないように食事の量とバランスに気をつけてください。

4. 筋肉量を増やしましょう

ウォーキングやスクワットなどを日課として、なるべく足の筋肉量を増やしましょう。
足の筋肉量が増加すると血流が良くなるだけでなく、負荷をかけても筋肉疲労が蓄積しにくく筋肉疲労の回復力もアップします。

5. 筋肉や関節を柔らかくしましょう

筋肉と関節の柔軟性は重要です。

適度に筋肉をほぐし関節を柔らかくすると、血液の流れが良くなって足がつりにくくなります。
とくに首・手首・足首など首のつく所は体の中でも非常に細くなっていて血行不良を招きやすいところです。

日頃からよくほぐしておいてください。

6. 仰向けに寝ましょう

足がつりにくい寝姿勢は仰向け寝です。
体圧が分散されて一番足に負荷がかからない姿勢で、血流を妨げられることがありません。
仰向けに寝た時に背中や腰に痛みを感じることがなく、かつ寝返りを打ちやすい正しい敷き寝具をご使用ください。

自分に適した予防方法を見つけよう

睡眠中に足がつる、という症状を解消するためには予防が肝心です。
是非ご自分のライフスタイルを見つめ直して原因を探ってみてください。
そして色々な予防方法を試しながらご自身にぴったりな解決方法を見つけてください 。

蒲団屋では寝具に関することだけでなく様々なご相談を承っております。
近くへお越しの際はぜひお気軽にお立ち寄りください。
→蒲団屋【快眠ベッド】【快眠マット】はこちら
(全国発送OK!銀行振込・代引・クレジット可)

蒲団屋へのお問い合わせや、体験会のお申込みはこちらのフォームから

お電話でのお問い合わせは、0800-200-1194(通話料無料)または、089-931-2355へご連絡ください。

 

このページのトップへ