by 渡部元吾
羽毛ふとんって家庭用洗濯機で洗える?洗えない?
お客様から質問を受けました。
「寝具店さんは羽毛布団は洗えませんと言いますが、ニトリは洗えますと言っています。なぜ言っていることが違うのですか?」
というものです。
ニトリで販売されている商品について詳しい知識や裏情報などを持っているわけではないため「洗えるということは羽毛布団の生地が化学繊維だと思いますよ。」と簡単な説明をしました。
寝具専門店や大手寝装品メーカーの商品にばかり気を取られて、有名なニトリの羽毛布団に関する知識がないことに気がつき、とりあえずニトリのホームページを検索してみました。
確かに家庭の洗濯機で洗えることをアピールしていますが、生地の素材や組成、羽毛の充てん量など細かいことが分かりません。
蒲団屋はニトリの羽毛布団を買ったこと使ったこと洗ったことがなく、一般の消費者の方よりも知識が少ない状況です。
寝具専門店としてこれは問題があると感じたため、とりあえず羽毛布団のチェックのためにニトリへ行ってみました。
ニトリの羽毛布団の生地は
生地はやはりポリエステル100%でした。
確かにポリエステル100%の生地は家庭用洗濯機で洗えます。寝具専門店が採用している超長綿(一本一本の繊維が長い高級綿)100%の生地のように水洗いによる縮みや織りの乱れがありません。そのため洗濯しても羽毛の吹き出しを防ぐ「ダウンプルーフ加工」の効果が持続します。
更に、化学繊維は様々な加工が容易にできるためツルツルとした気持ちの良さそうな手触りで、薄くて軽く羽毛にも眠る私たちにも重さがかからない生地になっています。
また、ポリエステル生地は吸湿性がない代わりに、就寝中の人間の体から出る汚れ(塩・油・アンモニア)が付きにくく、付いたとしても洗濯によりとても落ちやすくなっています。
ポリエステルは丈夫で汚れが落ちやすく乾きやすい洗濯に適した生地なのです。
ニトリの羽毛の充てん量は
展示されている見本の羽毛布団は羽毛の充てん量がシングルサイズで800gでした。(その他の販売用の羽毛布団は残念ながら購入しないと充てん量が分からないようになっていました。)
この羽毛量はかなり少なめで、春秋用の羽毛合掛けふとんぐらいの厚みです。
冬に使うには薄くて寒いと思いますが、家庭で洗えることを優先した羽毛量になっているようです。
これぐらいの充てん量でなければ家庭用洗濯機にはまず入らないでしょう。
ニトリのホームページでも洗濯物の容量が8kg以上の洗濯機の使用を指定しています。単身者用洗濯機は4.5kg程度になっているため要注意です。
ニトリの羽毛布団の洗濯について
羽毛を包んでいる生地がポリエステルで羽毛量も少ないため、確かに家庭用洗濯機に入ると思います。
しかし、羽毛布団のように空気を含んだ製品はプカプカ水に浮いてしまいます。洗濯の開始時だけでなく洗濯中もずっと布団を手で水に沈めるという手間をかけなければなりません。
また、洗濯時に重要なことは「洗い」よりも「すすぎ」です。
洗剤が布団に残ると逆に中の羽毛や生地を傷めてしまい、人体にも悪い影響を与えます。布団が水から浮き上がっている部分は、まったく洗剤のすすぎができないため要注意です。
そして、なるべく早く完全に乾かすことが重要です。
裏返したり向きを変えながら全面を日光に当てて、中まで完全に乾かすためにはかなり手間がかかります。
布団に残った水分は腐敗臭やダニ、カビの発生原因となってしまいます。
プロによる完璧な水洗いを
やはり羽毛布団はプロによる丸ごと水洗い「アクアジェットクリーニング」をお勧めします。
普段から気をつけることは、羽毛布団のカバーをこまめに洗濯し羽毛布団本体が汚れる事を防ぎましょう。
「洗える」という言葉に魅力を感じる方がとても多いようです。しかし、洗える商品にはリスクが潜んでいます。
快適な寝床内気候を作り出す吸湿発散性の不足や不十分な羽毛の充填量による暖かさの不足、すすぎ不足により残った洗剤や乾燥不足による水分が引き起こす不衛生な問題点などです。
プロによる布団の丸ごと水洗い「アクアジェットクリーニング」は蒲団屋でも取り扱っています。ぜひご利用ください。
完全完璧に清潔になった健康的な布団でゆっくり快眠してください。
待ち遠しい春はもうそこまで来ています。
→布団の丸ごと水洗い「アクアジェットクリーニング」に関する詳しい説明ブログはこちら
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