by 渡部元吾
吸湿性と透湿性が混同されている。
天然繊維は呼吸します。 大気中の 湿気を吸収して、湿気を繊維内部で液化する際に、
水が蒸発するときに 、気化熱を奪うのと逆の作用です 。火災の時に水をかけるのも、この原理を利用しています 。
そして、この湿潤熱を利用して放湿します。ですから、真夏に 天然繊維を素肌にまとっても、 気持ちが良いのです。
自然界の妙、神の技
これは天然繊維の大きな特徴で 自然界の妙、 神の技とも言えるでしょう。 樹脂加工や薬品処理を施して、 この天然繊維の神域を、 決して犯してはなりません。
本来は気持ちがいいはずの天然繊維であるのに、 洗える絹の肌着が蒸れるのも、 本来は優れた吸湿性・放湿性を持っている 羽毛布団が、暖かくなれば蒸し暑くなり、
透湿性とは
それに対して、合成繊維はほとんど吸湿性がありません。 吸湿性はありませんが、 透湿性はあります。
透湿とは、 繊維の隙間を湿気が透過することで、 人間の体の発散力を利用した 、毛細管現象の仕組みの一つです 。
天然繊維が湿気を吸収して発熱し、 放湿してくれる、という神の技とは大きく異なり、 私たちが感じる気持ちよさに大きな違いがあります 。
特に、 真夏などは、
寝具には天然繊維を
合成繊維は、 安価である・ 染色や色々な加工が 容易にできる・ 洗濯などによる 経年劣化が少ない、などの理由により、 寝具にも多く使われていますが、 気持ちよく眠るためには、是非、 天然繊維の寝具お勧めいたします。
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