by 渡部元吾

劇的に良くなるあなたの眠り!人体を変える光パワーのコントロール法

今年の夏は厳しい暑さが続き、
「熱帯夜による連日の睡眠不足」、
その影響で「体に大きな負担が溜まって夏の疲れが取れない」
という方が多いのではないでしょうか?

これから始まる寒い冬に備えて体調を整えなければなりません。そのためには体に大きな影響を与えるパワーを持つ太陽光の働きに目を向けましょう。
今回は、光が私たちの生命を司る生体リズムに強く影響を与えているというお話です。

太陽光と生体リズム

太陽が沈まない白夜

エスキモーの高齢者に3月生まれが多い理由は?

南極圏や北極圏などの太陽の光があたる限界緯度である66.6度を超える極寒の地では、冬は日中でも太陽が沈んだ状態が続き、夜のような暗い一日となります。(夏は夜でも太陽が沈まない白夜になります。)

そんな日照環境にある大西洋の北極圏で暮らす人々の誕生月を調べた研究報告があります。
そのデータによると調査を開始した1972年~79年までの住民の誕生月は、3月生まれをピークに圧倒的に早生まれの人が多く、7月以降に生まれた人は明らかに減少しているのです。しかし、1980年以降は 一年を通じて特徴的な月毎の出生数の差異は無くなっています。

同様の環境に暮らすエスキモーの女性たちは、冬になると生理が止まることが昔から知られていました。これは特別な日照環境の極寒の地に暮らす人々が自然環境に適応するための体の変化で、冬に妊娠することを避けるためです。
もし、冬に妊娠して10月頃に子供が産まれたらどうでしょうか?
すぐに寒い冬が始まり長い間太陽光に恵まれないという厳しい環境で暮らさなければなりません。エスキモーにとって、食料の調達さえままならない極寒の地で乳児を育てる事は非常に困難です。

しかし、夏に妊娠して3月頃に子供が生まれるとどうでしょう?太陽の恩恵が受けられる季節が始まり食料の調達も育児も楽になります。

エスキモーの女性と太陽の関係

地球上の生命体は、太陽のエネルギーに大きく依存して生きています。その生存や種の保存のためには、昼と夜を作り出す地球の自転と、季節を作り出す公転に対応していく必要があります。
生物は睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンの作用で昼夜を区別し、四季を感じ、成熟時期や繁殖期を決定しています。このメラトニンは強い光に当たると分泌されなくなります。
昔のエスキモーの女性たちは、冬になり一日中暗くなることでメラトニンが分泌され生理が止まっていたのです(性腺刺激抑制作用)。
→【睡眠ホルモンメラトニン】の説明はこちら

1980年以降は極寒の地にも人工の光や食料が十分にもたらされて生活は便利になりました。
しかし、本来の生体リズムは乱されて人々の誕生月の差異がなくなったと言われています。
神秘的な力を持つ太陽光と共に文明の象徴といえる人工の光にも人間本来の生体リズムを変えてしまうほどの力があるのです。

エスキモーとは
北極圏のロシア:シベリア極東部、米国:アラスカ、カナダ北部、グリーンランドに至るまでのツンドラ地帯に住む先住民族グループです。総人口約9万人のうちグリーンランド住民が最も多く41,000人、アラスカ32,000人、カナダ12,000人、シベリア1,200人を数えます。

眠りと光

このようにパワフルに人体に影響を及ぼす光、もちろん私たちの体調を整えてくれる眠りにも大きく影響します。
例えば季節による日照時間の長さの違いで睡眠時間は変わります。日照時間が短くなると睡眠時間は伸び、長くなると睡眠時間は短くなります。そのため一般的に冬は夏より長く眠るようになるのです。

それだけではなく、光は一日の生体リズムにも影響を与えます。
起床後3時間以内に明るい光を浴びると約24.5時間の生体リズムの周期が24時間へと調整されます。
逆に強い光の下でいつもより夜更かしをすれば生体リズムが後へズレてしまい朝起きるのが辛くなります。

快眠効果を最大限に発揮して体調を改善するためには、光には細心の注意を払って光を上手く利用しなければなりません。

眠る時に光をどう使うのか?

具体的には以下のような光の利用方法をお薦めします。

  • 夕食後は柔らかな明るさの中でなるべくゆったりとリラックスして過ごしましょう。読書などを楽しむ時には手元用スタンド照明を活用してください。
  • 就寝1時間前からは、白熱灯などの暖色系の照明を使いましょう。青白い短波長の光はスムーズな入眠を妨げるため注意が必要です。なるべく部屋を暗くして眠る準備を整えましょう。
  • 就寝時刻が近づくとさらに部屋全体の照度を落として10~36ルクスにしてください。一般的なビジネスホテルの明るさです。間接照明などを組み合わせて陰影のある暗さを演出しましょう。
  • 睡眠中は天井の照明を消すのが基本です。真っ暗闇では不安を感じる方は足元を弱い光で照らし、光が直接目に入らないようにご注意ください。
  • 朝は、起床の30分前ぐらいから少しずつ明るくなるのが理想です。スムーズに覚醒し爽やかな目覚めを向かえることができるでしょう。遮光カーテンを使用している方は完全に閉め切らないで、カーテンを10cmぐらい開けておく事をお勧めします。くれぐれも外の夜間照明が目に入らないよう足元のカーテンを開けてください。

まとめ

自然の光も人工の光も、私たちの生命を司る生体リズムを変化させるほどの力を秘めています。
眠りと光の関係について私たちはもっと敏感にならなければなりません。そして、光のパワーを上手く利用しなければなりません。

特に若い方はいつでもどこでも眠れる方が多く、睡眠中の明かりなどは全然気にしない方がいます。しかし、明らかに光は眠りの質に大きく影響します。快眠できていない事に気が付いていないだけなのです。

良質の睡眠は確実に体調を改善させ、日中のパフォーマンスンスをupさせます。
睡眠中の光の利用方法に心配りをし、暑い夏にも寒い冬にも負けない健康な体と充実した毎日を手に入れましょう。

夕食後から就寝まで部屋は暗く

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