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by 渡部元吾

波のように繰り返すレム睡眠・ノンレム睡眠の謎!?知って得する眠りのメカ二ズム

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  • レム睡眠
  • ノンレム睡眠

睡眠は量よりも質が大事?質よりも量が大事?いえいえ量も質も両方大事です。
なぜなら眠りの前半に多く現れるノンレム睡眠、後半に多く現れるレム睡眠それぞれに大切な役割があるからです。
今回はレム睡眠、ノンレム睡眠の働きについてご説明します。

レム睡眠・ノンレム睡眠を徹底解説

人は眠っている間に、レム睡眠(浅い眠り)とノンレム睡眠(深い眠り)を打ち寄せる波のように繰り返しています。
通常一晩のうちに、レム睡眠とノンレム睡眠を4~5回繰り返します。
寝入りばなにまず現れるノンレム睡眠は、最も時間が長く深い眠りで、次のレム睡眠が現れるまでの周期はおよそ106分。2回目、3回目と徐々に浅く短い波になります。
4回目でおよそ80分となり、平均的な一周期はおよそ90分です。一晩のうちに現れる割合は、成人でレム睡眠20%、ノンレム睡眠が80%と言われています。

なぜ私たちの眠りにはレムとノンレムの波があるのでしょうか?

2種類の眠りを繰り返す理由

いまだ明らかにはなっていませんが、以下のような理由があると考えられています。

  • 睡眠中、脳の働きが低下し過ぎないように時々覚醒に近い状態にもどす。
  • 外敵から攻撃されやすい深く眠った状態を短くし分散させる。
  • 浅い眠りを何度か繰り返し脳を少しずつ覚醒させ、朝目覚めやすくする。

人間の脳は他の哺乳類よりも発達しています。
機能するための大量のエネルギーと機能を維持するための長い休息を必要とします。
脳を回復させるノンレム睡眠を、安全に効率よく確保するために人に備えられた仕組みなのです。

レム睡眠の働き

レム睡眠期には、まぶたの下で眼球がキョロキョロ動くという特徴があります。
レム睡眠の名称はこの急速眼球運動(Rapid Eye Movement:REM)の様子から名付けられています。
睡眠中に脳波や筋電図を撮ると、レム睡眠期の脳はかなり活動していますが、体は筋肉の緊張感がなくグッタリしています。
つまり、レム睡眠はからだを休める役割を果たしていると考えられ、このことから「からだの眠り」と呼ばれています。
夢を見たり金縛りにあったりするのはこの時期で、夢が記憶に残るのはレム睡眠期に脳が活動しているからなのです。

金縛りは呪い?

夜中にふと目が覚めて、意識はハッキリしているのに体がまったく動かせない金縛り、医学的には「睡眠麻痺」と呼ばれる生理的現象で睡眠障害の症状のひとつです。
レム睡眠中、脳は覚醒に近い状態ですが筋肉の緊張が抑制されているため体は動きません。
このときに何らかの要因で目覚めると、脳は起きているのに体は動かない状態になり金縛りが起きるのです。

金縛りの原因と対策
精神的・肉体的なストレスを抱えていたり、不規則な生活で生体リズムが崩れ自律神経が乱れていると金縛りが起きやすくなります。
金縛りを避けるためには、不規則な生活をやめストレスを溜め込まないことが重要です。
もし金縛りにあった時は、無理に体を動かそうとせずそのまま眠るようにしてください。
脳が完全に起きてしまうと、金縛り体験がすごく怖い経験をした印象として残り眠れなくなることがあります。
金縛りにあった時には、「ストレスがたまっているかもしれない」という程度にとらえ、あまり深く考えずそのまま脳を眠らせてしまうのがよい対処法です。

ノンレム睡眠の働き

ノンレム睡眠期は急速眼球運動が現われないため、レムではない睡眠(Non-REM)と名付けられています。「脳の眠り」と呼ばれ、脳波をもとに4段階に分けられています。

  • 【段階1】声をかければすぐに目が覚める程度の浅い眠りです。
  • 【段階2】耳から入る情報は感じる程度に眠っている状態です。
  • 【段階3、4】「徐波睡眠」や「深睡眠」と呼ばれ脳が熟睡している状態です。多少の物音では目覚めず、大声で呼びかけるた体を揺するなどしなければ起きません。

ノンレム睡眠期は、脳の働きが低下します。
深部体温を下げて脳を冷却するために、体から熱が発散され寝汗をかく特徴があります。
入眠後最初のノンレム睡眠期に成長ホルモンが分泌され、組織の増殖や損傷の修復が行われています。
また、ウイルスや細菌が体内で分解され生じた物質が生体防御反応を生み出し、免疫系が活発になるのもノンレム睡眠期です。

私たちにとってとても重要な睡眠期です。

レム睡眠・ノンレム睡眠と記憶の関係

睡眠中には、脳で記憶の定着が行われています。
記憶には、「知識として覚えるもの」と「身体が覚えるもの」の2種類があります。

知識として覚える記憶

学習して手に入れた知識や、その日に体験したことなど言葉で表せるものは「陳述記憶」と呼ばれ、ノンレム睡眠期に言葉と視覚が結びついて脳に定着します。
徹夜で勉強して翌日のテストに臨むよりも、ノンレム睡眠を確保して脳に記憶させたほうが勉強の効果が上がるのです。

身体で覚える記憶

楽器の演奏など芸術的な技能、運動技能、作業技能などの習熟は言葉で表せない「非陳述記憶」と呼ばれレム睡眠期に定着します。
睡眠不足になるとノンレム睡眠が優先して現れるため、レム睡眠の時間が少なくなり技能が習熟しづらくなります。
つまり、寝る間を惜しんで練習しても、体得が必要な技術は上達しないのです。

まとめ

脳や体の疲れを効率よく回復させるためには、深い睡眠状態に入る前半の睡眠を安定させることが重要です。
一晩の睡眠時間の前半に、「深睡眠」を示すノンレム睡眠の段階3、4が集中し、最初の3時間が深睡眠の80~90%を占ているからです。

また、同時に陳述記憶・非陳述記憶両方を整理し定着させるためには、後半の眠りも重要です。
そのため、睡眠時間が3~4時間では十分な睡眠とはいえません。
脳と体を休め機能をしっかり回復するためには、大人で1日7時間程度の睡眠は必要だといえるでしょう。
→【危険な6時間睡眠】に関するブログはこちら

必要な睡眠時間に個人差があるのはもちろん、同じ人でも季節の移り変わりや脳と体の疲れ具合によって変わります。
人は脳と体の休息と記憶整理が終われば自然と目覚めるようになっています。
目覚めた直後や日中の体調などから自分に最適な睡眠時間を探ってみましょう。

寝室の温度や湿度、光や音、快適な寝具など睡眠環境を整えることもお忘れなく…

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